ファーマシー薬生堂

漢方薬、漢方相談なら匝瑳市の漢方薬局、病院に行ってもなかなか良くならない症状、ご相談下さい!(皮膚病、不妊症、クローン病・潰瘍性大腸炎など)

体を冷やす食べ物・体を温める食べ物

治療の1つと思って極力控えてほしい食品

陰性の飲食物(身体を冷やす飲食物)

冷たいもの、水っぽいもの、生もの(冷蔵庫に保存しておかねばならないもの)

  • 牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品
  • アイスクリーム、アイスキャンディー
  • ジュース、ビール、清涼飲料水、「何々水」などの水、(水は極力安全な水を飲めば良い)
  • 生野菜、果物、(温野菜や旬な物を少量)
  • お刺身などの生もの
  • お茶、コーヒー、などの飲み物(少量にする、たしなむもの)
  • 白砂糖を使った甘いもの(黒砂糖、純粋なハチミツにする)

治療の1つと思って積極的に食べてほしい食品

陽性の食べ物(身体を温める食物)

  • 根菜類:人参、ゴボウ、れんこん、じゃが芋、里芋、さつま芋、山芋、煮た大根など。
    (大根は水分が多いので生食は控える)
  • 辛みのあるもの:生姜、ニンニク、長ネギ、玉ねぎ、ニラなどを火を通して食べる。
  • 天日で干したもの:切り干し大根、干しシイタケ、干し柿、干し芋など。
    (機械乾燥はではなく太陽で自然乾燥したもの)
  • 海の中の物:ワカメ、ヒジキ、昆布、魚など。
    (お刺身ではなく、手のひらにのる位の物をまるごと食べる)
  • 植物油:ゴマ油、シソ油、オリーブ油など100%純粋で新鮮な物を摂る。
    (油はエネルギー源として大切です)

東洋医学で言う「バランス良い食事」とは五色五味の食物をバランスよく摂ることです。

 五色
緑:ピーマン、ホウレン草、大根の葉などの緑色野菜。
赤:人参、トマト、赤大豆など。
黄:カボチャ、トウモロコシなどの黄色野菜や卵黄など。
白:キャベツ、玉ネギなどの淡色野菜や白身魚など。
黒:ゴマ、シイタケ、ワカメ、昆布、キクラゲ、ヒジキなど。
 五味
「すっぱい、苦い、甘い、辛い、しょっぱい」の味の食べ物をバランスよく食べる。

流行の「酢を飲む」は誤った健康法です。


無意味な現代栄養学と中国古代の栄養学

現代栄養学はまず食品を分析することから始まります。その食品が、どういう栄養素を含むのかということは、大切な問題です。
しかし分析も、科学が到達している現時点であり、すべて解明されているわけではないのです。むしろ、わかっている部分よりも、わからない部分の方が多いとも考えられます。つまり食物の中にある特定栄養素を求めるやり方は、分析可能な成分だけしか得られないのです。
従って、食物は分析できる成分だけで成り立っているわけではないので、未知の成分や、すでにわかっている成分どうしの相互作用などによる効果が必ず存在します。

そして現代では栄養はバランスが重要であるということから、無意味な栄養成分分析表が作られ、各個人が必要とする一日のエネルギーとそれを満たすための食品と量が、各個人の活動強度別に示されています。
これはその食物はすべて同じで、同じ成分が含まれているということや、含まれている栄養素が全て吸収されるという前提に立って考えられています。
またその上、土壌の状態(現代は栄養のない土壌)、生産方法、環境汚染、炭水化物の精製や加工食品、食品添加物などを考えたら全く無意味です。

中国古代の栄養学は、薬と食物は本質的には区別がなく、個人の体質、環境を考え各個人に合った食物を選びます。そうすることが各人の日常の健康を保つのに必要であるとされています。もし一律に平均的なものにすると、個人によって不足や過剰を生じ、病を招く元となると言われています。
また、人体にとって必要欠くことのできない食物の種類や働きをも明らかにしています。それは穀物、肉、野菜、果物などの食物をバランスよくとることで、穀物は生命を養うため主食とするのが良いとされ、米、麦類、トウモロコシなどの雑穀、大豆や小豆などの豆類などで、現代栄養素的にいえば、炭水化物や植物タンパク質をさします。
肉は人体への栄養をさし、動物性蛋白質が、穀物のデンプンや植物性タンパク質をよく有益にさせると解釈できます。そして野菜は補充、完備させると述べています。
すなわち野菜の中のビタミン、ミネラル、繊維質、水分なども知っていて、穀物、肉だけではよくないことを指摘しています。

ここで重要な点は、人体の排泄をさす、便秘や尿量の少ないのを病気の元として重視するため、野菜の水分や線維質、さらにミネラルの作用が体調を整えるということを、充という言葉(不足を満たす)で表しています。さらに果物は野菜を助けるとしています。
これは、野菜類はほとんど生食せず、加熱調理して食べたため、洗ったり、切ったり、加熱したりするうちに有効な成分、特にビタミンなどが失われるため、それを果物から補っていると解釈できます。
このように古代から人にとって必要な中心となる食物を挙げ、その作用を明らかにし、さらにこのどれもが欠けては良くないという、今で言うバランス食の必要性を説いている点は、注目すべきことである。


医食同源とその応用

  1. 食物の陰陽の基本
    これはあくまでも相対的なものであるので、同じ食物でも食べ方や調理方法で変わってきます。基本的には次のように考えると良いと思います。陽性の食物は、身体を温める物、火を通した物、寒い地方の物、地中、海中の物などです。陰性の食物は、身体を冷やす物、なまもの、水分の多い物、暑い地方の物、地上の物などです。
  2. 食物の五つの性質
    食物を食べた時に人体がどう反応するか決められた理論であり、本来五つの特有の性質があるが、調理方法によっても変わってくるので、あまり厳密に区別する必要がないと思います。五つの性質のうち日常重要視されるのは、温める、冷やす、補性(生理機能の衰退や不足を補う性質)、瀉性(体の有害物を取り除く性質)の四つの性質である。
  3. 調理方法と性質
    調理方法によって食物の性質を変えることができるという考え方があります。一般的に調理方法には、生、ゆでる、煮る、焼く、蒸す、揚げる、炒める、などがあり、その時々の材料や食べる人の状態によって使い分けたりします。例えば、魚は生で食べると寒冷の食べ物だが、同じ魚でも、蒸したり、焼いたり、煮たりすることによって温める作用が加わり、揚げたりすればさらに補性を増すと考えられます。つまり個人のそれぞれに適した調理方法が存在するということです。
    温める作用、補性作用の強い順に並べると次のようになります。「揚げる>炒める>焼く・煮る・蒸す>茹でる>生」の順になります。従って生食は体を冷やし、瀉性の作用を有します。
  4. 食物を全体として利用する
    一物全食と言い、自然は不要な物を与えないのだから丸ごと食べると言うことです。廃棄される部分にもそれぞれ個体を生かす重要な物質が含まれるので、可能な限り全部利用することが良いとされています。例えば皮をむいたり、汁をしぼったり、水にさらしたり、アクを抜いたりせずに、食べるということです。魚は大きな魚より丸ごと食べられる小さめ魚の方が良いと思います。例えば、トウモロコシは実は煮て食べても粉末にしてもよく、これは胃腸を整え、肺や心臓に有益で、通常廃棄処分される花柱の部分は利尿作用があるとされ、お茶代わりに煮出して飲むと良いと思います。ミカンも実は胃腸の熱を取り、利尿作用があり、皮の部分は干して消化器機能障害に用いられます。
  5. 環境に適した食物を食べる
    身土不二と言い、「身体と土地は二つ(別々)ではいけない」という意味で、自分が生活している季節、気候と同じ条件、状態の中でとれる物は、無理なく身体に取り入れることができます。例えば、春、秋、冬、に熱帯地方でとれた物を食べると身体を冷やしバランスを崩したり、健康を害したりします。このように考えられているが現代では非常に難しいと考えます。

現代の食事に対しての応用

現代は物流の関係で手に入るものはほとんど冷蔵・冷凍され、野菜は水耕栽培やビニールハウスで栽培され、食品添加物、加工食品、白砂糖、精製炭水化物、化学薬品の肥料を使った土壌、農薬の使用など、私の子供時代とは違って、ホウレン草の茎に甘味が消え、人参が人参の味がしなくなってきています。しかしそんなことばかり言っていては食べるものがなくなってしまいます。そこで中国古代の栄養学を基に、どんな物をどのように食べたらいいか、そして控えなければいけない食物を述べることにします。

  1. 食べて良い食物
    基本的には自然の物、生きている物、旬の物、身近で摂れた物、根菜類、海の中の物、丸ごと食べる事です。
    1. 自然の物とは、元の形がわかるもので、肉、魚、卵、じゃがいも、にんじんなどです。それを材料として調理して食べる。元の形がわからない加工食品は避ける。ただ豆腐、せんべい、つみれ、乾燥芋(干し芋)など、原材料だけで作られたものは良いと思います。パンは自分で工夫して作るのが良い。漬物は自然発酵させたものは陽性なので良い。
    2. 生きているとは、まけば芽がでるもので、玄米、大豆、小豆、他の豆類、ゴマ、他の種、など。ほうっておくとカビが生えるもの、黒砂糖、天然糖、などの防腐剤不使用の物、肉や魚は生きていないが出来るだけ新鮮な物。
    3. 旬な物は、現代はわからなくなってしまっています。従って、店でたくさん盛られている物、地元で今たくさん採れる物、価格が安いもの。季節先取りの珍しい物は価格が高く、陰・陽のバランスに対応していません。
    4. 身近な露地物(ハウス栽培や水耕栽培でないもの)。
    5. 丸ごと食べる(無農薬の物)、ごぼうやれんこんも、皮ごと使い、じゃがいも、さつまいも、千切りキャベツも水にさらさないこと。人参、だいこんも皮をむかない方が良い。従ってジュースにして汁だけ飲むことは控える。
    6. 陽性の食物の例。
      根菜類
      人参、ごぼう、れんこん、じゃがいも、里芋、さつまいも、山芋、煮た大根など。
      辛みのある物
      にんにく、長ネギ、玉ネギ、ニラ、生姜、トウガラシ、胡椒、など火を通して食べる。
      天日で干したもの
      干しシイタケ、切り干し大根、干し柿など(機械乾燥でなく太陽で自然乾燥したもの)。
      海の中の物
      わかめ、ひじき、昆布などの海草、魚(手の平にのる位の大きさの魚を丸ごと)。お刺身は体を冷やします。
      植物油
      ゴマ油、オリーブオイル、シソ油など100%新鮮で純粋な物。
  2. 食べ方(調理法と性質参照)
    陰陽説 と五行説を組み合わせ、色、味のバランスを考え、なるべく火を通した物が良い。
    1. 出来立ての熱いのを食べるようにする。冷めたものは温める。
    2. 冷蔵庫に入れておいたものは、冷たいまま口に入れず、必ず温めてから食べる。
    3. 火を通さない物を食べる時には、火を通した温かい物も一緒に食べる。
    4. 季節によって工夫をする。しかし夏でも冷房の中に長時間入れば寒い日と考える。
      例えば豆腐は、夏は「冷や奴」、冬は「湯豆腐」、さらに温める作用・補正作用のある、「揚げ出し豆腐」にする。
      冬野菜には火を通して食べる物がたくさんあります。従って、鍋物などにすると良い。
    5. 冬にサラダを食べる場合には、生野菜をやめて、火を通した温野菜にする。
    6. すいかは陰の食物だから、夏の暑い日、汗をかいた時だけたべます。だいこんは根菜類(本来は陽の食物)ですが、水分が多いため冷やすので、寒い時は煮物、暑い時は生にします。
    7. 自分の体温より高温の物を摂る。手に持った時、手のひらより温かいものを摂る。
    8. 色のバランス。五行の五つの色を全て入れて組み合わせる。
      緑:緑食野菜:ピーマン、ホウレン草、大根の葉、など、
      赤:人参、トマト、赤大豆など。
      黄:黄色野菜、カボチャ、トウモロコシ、卵黄など。
      白:白身魚、キャベツ、玉ねぎなど。
      黒:ゴマ、シイタケ、ワカメ、昆布、キクラゲ、ヒジキなど。
    9. 味のバランス。五つの味は、各々所属するグループの組織、器官、感情などに直接影響します。ですからその過不足には注意が必要です。
      例えば「肝」を養う味は酸味だから、酸味の欠乏や過剰に気をつけ、適量を摂るようにする。「肝」が非常に弱くなったり、不足した時は、甘味を摂って補い、反対に過剰、亢進となった時は、苦味をとる。「肝」に対してよくない味は辛味であるので、たくさん取り過ぎないようにする。また酸味が欠けた食事が長く続くと、弱くなってきます。
    ※必要な量を多い順に並べると次のようになる。
    1. 塩辛い:塩、海水から作った天然の塩が良い。
    2. 甘い:天然のハチミツや黒砂糖を工夫して少量。
    3. 酸っぱい:梅干し、酢の物やなべ物のレモン酢にして、週2~3回。
      健康法の「酢を飲む」「酢大豆を毎日食べる」などの方法は良くありません。
    4. 辛い:唐辛子、わさび、胡椒だけでなく生姜、長ネギ、玉ネギ、大根などでも良い。
    5. 苦い:日本茶、ふきのとう、ピーマン、かにみそ、さんまのはらわた、など。
  3. 控えたい食物
    基本的には季節はずれの不自然な物、陰の食物で冷たいもの、水っぽいもの、生物です。
    1. アイスクリーム、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品。
    2. ジュース、ビール、清涼飲料水。
    3. お刺身などの生物
    4. 生野菜、果物(温野菜や旬の物を少量)
    5. お茶、コーヒーなどの飲み物(10分たったら冷める。少量にする)
    6. 白砂糖を使った甘い物(黒砂糖や粗製糖にする。粗製糖は黒砂糖を少しだけ精製したものですが、甘味が強く、黒いが、クセはかなり取れていますから、料理には使えます。)

    以上のように、体を冷やす食物を極力控えていかなければ病気は改善されません。

【参考:東洋出版「漢方流食生活」古村和子著】

店舗情報

相談薬局

ファーマシー薬生堂(やくせいどう)

〒289-2141
千葉県匝瑳市八日市場ハ962-5
 ショッピングセンターチャオ2階

TEL. 0479-73-7277
FAX. 0479-73-7278

営業時間:
平日 09:00~18:00
土曜 09:00~15:00
休業日 日曜・祝日・及び不定休

事業内容:
健康相談 漢方薬、医薬品、健康食品等の販売、自家製剤・漢方薬の製造・販売、処方箋調剤(保険調剤)

諦めずに、まずご相談ください。

TOP