病院の処方せんお持ちください。
病院、医院、歯科医院の「処方せん」をお持ち下さい。
また、飲んでいる(飲んでいた)薬の名前を教えて下さい。
薬の飲み合わせ(相互作用)について
他の病院、他の科、医院などで処方されて飲んでいる薬はありませんか?
また、薬局で買ったお薬や、健康食品を飲んでいませんか?
飲んでいたら教えて下さい。
血圧の薬、心臓の薬、糖尿病の薬というのではなく、できるだけ薬の名前、量(mg)を教えて下さい。
おくすり手帳に書いてあります。薬の中には飲み合わせによって副作用がでたり、効かなくなったりする薬があります。
必ず薬剤師に確認するようにしましょう。
みなさん勘違いしやすいのは、薬は体の中に入ると目に見えないので(もともと薬の成分は小さすぎて見えませんが)、その薬が体の悪い部分を修復して直してくれると思っているかもしれませんが、薬は体のなかに入るとただ形を変え体中を血液と一緒に巡って体のある部分に変化を与え(薬の作用)出て行く(排泄)だけです。
従って薬が体に入って出て行くまでがわかると、なぜ相互作用が起こるのかがわかります。特に代謝と排泄が重要です。
- 口から入った薬は胃や腸で溶け、主に十二指腸から小腸の間で吸収される。
- 腸から吸収された薬の多くは肝臓で酵素によって分解される(代謝と言う)。そのまま変化しないで排泄されるものもある。
- 肝臓で代謝された薬は血液の流れに従って体の中を何度も巡回します。薬は血液中のタンパク質と結合して運ばれるものと結合しないで運ばれるものがある。また胆汁に排泄されるものもある。(胆汁排泄型)
- 血液中の薬は、体のある部分(細胞)に作用して変化させます。(薬理作用と言う)
- 薬は体のいろいろな部分で作用するため、一方では効果と言い、一方では副作用と言う。
- 血液中に吸収された薬の多くは徐々に主として腎臓で尿として排泄される。(そのまま腎臓から排泄される薬を腎排泄型と言い、肝臓で代謝されて水に溶けやすい形に変化して腎臓で排泄される薬を肝排泄型と言う。)
このような過程のなかで2種類以上の薬は互いに影響し合う場合があります。
- ①の場合、吸収される量や速度に。薬だけでなく飲食物も影響することがあります。
- ②、⑥の場合、互いの代謝(薬物代謝酵素)に影響を及ぼします(食品も含まれる)。また、肝臓や腎臓の機能低下している人も影響します。
- ③の場合、タンパク質との結合のしやすさ。
- ④、⑤の場合、お互いに同じ作用であったり、逆の作用である薬。
現在、重大な相互作用を起こす薬は解明されていますが、2種類位までしか解明されていません。小さな相互作用を考えると3種類以上の薬の組み合わせではどういう相互作用が起こっても不思議ではありません。